2011年8月28日日曜日

就職

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就職

学校は卒業したけれど途方にくれた。
兄と同居していたんで生活には困らなかったけど仕事を探すすべを知らない。
親父は透析患者に仕事はないぞ、というし頼みの学校も自分で探せという。
はじめて世間の荒波にさらされた。

いつもでも兄に頼ってもいられないとアルバイトニュースで探した
金属加工の会社にまず、行った。

面接にあたった部長は好意的で明日からきてくれ、という。
仕事ないと言われていたけどあるじゃないか、と思い行く事にした。
仕事は旋盤工。大小様々なボルトのネジを切っていく。
毎日、朝、木箱に入ったステンレスの筒がフオークリフトで運ばれてきて、
今日はこれだけやれ、と山積み。
9時ー5時が就業時間でサイレントともに動く。
始業のサイレントともに働き、昼休みもサイレンがなる。
終業もサイレンで5時きっかりに終わる。

急いで着替えてを洗い、京急に飛び乗り透析へいく。
病院からは5時までにはいれと言われていたが、毎回6時頃になった。
帰りは11時を回った。病院はしつこく5時までにこいという。
今考えれば、部長に言ってみる事はできたと思う。が、
20の僕は幼かった。部長に毎回30分の早退を交渉するなんて
とてもする気が起きなかった。

この僕の初バイトは五日間で幕を閉じた。

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