2012年5月6日日曜日

透析事情について考えてみた。

新規透析導入患者の平均年齢が65を超えていますね。

どちらの施設もご新規さんは高齢患者でしょう。

若い患者さんはどこへいったんでしょうか?


  1. 年代別導入者数は変わっていないが猛烈に増えた高齢透析患者に埋もれて見えない。
  2. 保存期医療の進歩により実際に減少している。
  3. 若い方は積極的に在宅透析などに変化しているので施設には少ない。
  4. 移植が進んで若い透析患者は実際に減っている。
  5. そもそも若年層は腎臓が悪くならない。
ざっと、考えただけでこんな感じ。

どこでもそうだと思いますが透析患者=高齢というイメージが定着しています。

施設によっては100%〜80%が高齢患者という現状でしょう。

ということは導入年齢が上がっているという事で、

2の保存期医療は一応の効果が出ているということでしょうか?


若い透析患者のなかでHHDへの希望者は確実に増えていますね。

模索している施設もたくさんあるそうですしこれから一番期待できるのじゃないかな。


移植、これは未だに年間1200例ほどで全く変わらない。

しかも80%は生体腎移植。親兄弟が主であろう。

が、最近は夫婦間移植というのを良く聞く。この夫婦間移植で多いのが

透析回避型、保存期から移植の意思を表し、腎機能が低下するのを待って移植する。

または、一応シャントは作り、透析導入と同時に移植する。

まあ若い夫婦限定な考え方かなあ。

2008年、我が国の臓器移植数。( )は脳死及び心停止下供
心臓肝臓腎臓膵臓
1325(14)476(13)1201(210)11(10)

各国の臓器移植数の比較(2008年、なお韓国は2005年)

心臓肝臓腎臓
日本13254761201
アメリカ2,1901,5056,31916,519
イギリス1331467012,497
フランス3792151,0112,937
ユーロトランスプラント5819721,6884,610
スカンジナビア4カ国8983237786
韓国268594754
臓器移植の現状より


これを見ると人工透析の進歩とは反対に移植の方は
先進国からは遅れていますね。

日本人は移植治療を否定したんだろうか。
いいえ、そうではありません。心臓病の子供が移植をしないと死んでしまう、海外移植をするにはお金が必要です。と募れば善意の寄付が集まります。

元々、日本人は移植に寛容でした。
が、法整備の決定的な遅れ、脳死論議の棚上げ状態、
移植のネットワークはまだまだ脆弱でだだ漏れです。


最初に戻ります。つまり4移植で若い患者が減っている、ということはない、ですね。

結論としては若い透析患者さんもいるが高齢透析患者の中に埋没して声が聞こえてこない、ということか。


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