海外旅行は楽しい。しかし,透析患者は現地で透析をしなければならない。
これが、つらい。あちらに夜間透析なんてないし、時間も決められているので、
それが分かるまで予定も組めない。日中、2時から6時までなんて事もある。
ハワイへ来てサンセットが見えないなんて最悪だ。
ホノルル空港に着陸して機外に出、税関まで空港内をゾロゾロと歩かせられる。
前の人に付いていけばいいのだが、結構な数の乗客が一斉に降りるのだから、
入国審査、税関、荷物のピックアップなど時間がかかる。
この時、初めてハワイへ行った日本人がまず、感じるのは花の香りだ。
なぜか、ハワイへ着くと花の香りが漂っている。
私は女性の香水の残り香かと思い、周りに女性の姿を探したが、
それらしき姿は無い。がっかりした経験がある。
世界の空港はその国の香りがすると言われる。ハワイは花の国という事である。
ハワイへ初めて行く前、友人やクリニックの看護師達に情報を聞く。
皆が共通していうには「ワイキキあたりは日本語で通用するから安心よ。」
うそ八百である。確かに日系人や日本企業経営の店が多いが、現地の人は日本語を全く解さない。
それよりも、高校まで英語を習ったはずの私がハワイアンの言っていることが全く,分からない。ネイティブは聞き取れない。
ワイキキの「クレイジーTシャツ」という店に行った。日本人がよく行くTシャツの店。
私はお土産のTシャツを探していたが、この店の猫のイラストのTシャツの女性ものが欲しかった。サイズはL。だが、男性ものしか見つからない。
店員は若い女性の店員。しかも美人ときてる。苦手だ。こっちを見てニコっと笑う。
「あ〜、ウーマン!ウーマンよう!」彼女の笑みが消えた。「ノー。」としか言わない。
もう一度「woman!woman!」と言って胸の辺りで山を作ってみせた。
更に彼女の表情は強ばり、「ノー!ノー!」。ここで買わないわけにはいかない。
ジェスチャーで「髪が長くて,胸が大きい、フラダンスで腰をくねくね。」と,踊ってみせた。すると、「オー、レデイース!ok.understand.」ってことでレデイース売り場へ。
女性もののTシャツを買うだけでこの騒ぎ。ハワイでは日本語は通じないと思って、
間違いない。英語のトラブルはたっぷり経験したが、それはまたの機会にして、話を透析に戻そう。
ハワイ(オアフ)の透析施設は基本的に2カ所。カパフルとカイムキにある。どちらもワイキキから遠くない場所にあり便利だ。しかし、透析料金は1回600ドル程度かかり2回治療を受けると1200ドルと高額だ。
しかし、世界に冠たる日本の国民皆保険。海外療養費制度があるので還付される。前もって、市町村役場、健康保険組合などでチェックしておこう。
しかし、世界に冠たる日本の国民皆保険。海外療養費制度があるので還付される。前もって、市町村役場、健康保険組合などでチェックしておこう。
私はカパフルで2008年から2011年まで6回透析をした。穿刺の失敗はない。
除水の引き残りや、引き過ぎも無く順調に行われた。しかし、仲間には穿刺失敗や血圧低下で苦しんでいる方も見受けられた。しかし、これは日本でもある。
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